リスク資産は2026年に上昇傾向にあります

リスク資産は2026年に入り上昇基調を続けており、トレーダーたちは米国によるベネズエラへの最近の介入にも動じていない様子です。 地政学的なドラマが展開されると、株式市場はしばしば慎重な姿勢を見せますが、今回はそうではありません。その理由は、インフレ上昇リスクが全く見られないためです。むしろ、制裁解除や掘削インフラへの投資増加などにより、より多くのベネズエラ産原油が世界市場に流入し始めた場合、逆の現象が起こる可能性さえあります。
S&P500が新たな最高値を更新したことを踏まえると、今回の米国の軍事介入は金融市場からも好意的に受け止められているようです。ベネズエラの株式市場もこの上昇相場に加わりました。今後、ベネズエラにおける政権移行が円滑に進むかどうか、その行方を見守りたいところです。

マドゥロ大統領の退陣を受けて原油価格は乱高下しておりますが、全体として言えることは、結果としてベネズエラからの原油供給が世界市場に流入する量は減少するどころか、むしろ増加する可能性が高いということです。 ベネズエラが豊富に保有する重質原油は、軽質原油と比較して採掘・精製プロセスにおいて課題を抱えております。しかしながら、トランプ大統領が米国石油企業に対し同国への投資を促すことができれば、生産量は増加する可能性があります。ただし、これは一朝一夕に成し遂げられるものではなく、数ヶ月から数年を要する取り組みとなるでしょう。そのため、今週の原油価格の動きは、極端な変動には至っておりません。
ベネズエラ情勢は、市場が直面する地政学的リスクが常に存在していることを浮き彫りにしました。次に何が起こるのか(グリーンランド?)という疑問が渦巻く中、トレーダーは再び金と銀に殺到しています。株式のようなリスク資産と、金や銀のようないわゆるディフェンシブ資産は必ずしも連動して上昇するわけではありませんが、現在はそのような動きが見られます。投資家は、将来の地政学的リスクに対するヘッジ手段として、またディフェンシブな投資対象として貴金属を特に好んでいるのです。 銀は80ドル台を回復し、金も4500ドルを再び突破しました。現在の買い勢いが持続すれば、近い将来に新たな最高値を更新する可能性もあります。今週の金現物相場で注目すべき水準としては、支持線が4452ドルと4410ドル、抵抗線が4518ドルと4540ドルとなります。
通貨相場では、豪ドル(AUD)が年初から好調なスタートを切りました。商品価格の上昇と、オーストラリアの次回の利上げが利上げとなる可能性への期待感から、対米ドルで1%上昇しています。AUDUSD 1年ぶりの高値を更新し、現在は0.6740前後で取引されています。本日の発表が予定されているオーストラリアの消費者物価指数(CPI)が次の焦点となります。インフレデータが再び予想を上回る結果を示せば、豪ドルは0.6750を超える可能性もあります。しかし、インフレが緩和した兆候が見られれば、最近の上昇を受けて利益確定売りが発生する可能性があります。

今週後半の市場心理を大きく動かす可能性のあるテーマとして、米国の雇用統計が特に注目されます。本日発表予定のADP雇用統計、明日発表の失業保険申請件数、そして金曜日の主要イベントである非農業部門雇用者数(NFP)が予定されています。市場では次回のFRB利下げ時期に関する憶測が続いており、今週の統計が予想を上回るか下回るかによって、その可能性が大きく左右される可能性があります。 金曜日のNFPについては、約6万5千人の雇用増加を見込んでおり、前回値と同水準の結果となる見込みです。今週の雇用統計が、FRBの追加利下げを正当化するほど弱含みでありながら、経済警鐘を鳴らすほど深刻でない場合、リスク資産の現在の上昇基調を維持する可能性がございます。








