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マーケットニュース

金と銀は急騰後の利益確定売りに押されました

2025年は投資家にとって波乱の多い年となりましたが、ついに最終取引日を迎えました。年の瀬を迎えつつあるとはいえ、今週も金融市場では価格変動が活発であり、特に貴金属分野では顕著な動きが見られました。

銀と金はいずれも、急騰後の利益確定売りに押され、今週は一時的な下落を見せました。先週、銀は80ドル超、金は4550ドル超と史上最高値を更新した後、月曜日に急落しました。貴金属が過去最高値から急反落したのは、異例の目立つ上昇後の典型的な年末の利益確定売りが背景にあります。 休暇中の流動性の低さが値動きを増幅させた一方、ウクライナ和平協議の進展など地政学的緊張の緩和により、安全資産としての需要が一部減少しました。両貴金属はその後、週初めの安値からある程度反発しており、これは最近の価格動向がトレンド転換というより「健全な調整局面」に分類される可能性を示唆しています。

銀価格は80ドルに達した後、70ドルまで下落しましたが、その後は75~76ドル台まで回復しております。銀の工業需要の増加と来年の供給不足見込みを比較検討した場合、現在の市場動向を踏まえると、依然として価格上昇余地があると考えられます。  

現物金は水曜日のアジア市場早朝時点で、4340ドル台まで回復いたしました。 しかしながら、米ドルの小幅な上昇と年末の利益確定売りが相まって、金相場の勢いは鈍化しております。注目すべき水準としては、4287ドル付近の支持線があり、これを割り込むと、次の主要な支持線である4210ドルに向けて下落する可能性があります。上値では、4408ドル、4452ドル、4535ドルで抵抗が待ち構えております。

ドルは忘れ去りたい1年を過ごしました。関税問題の影響と、その後3度にわたるFRBの利下げにより、約10%も下落したのです。しかしながら、12月のFOMC議事録からは、FRB理事会内に依然としてタカ派的な要素が残っていることが示され、ドルはわずかながらも安堵感を得ました。 ドル指数(DXY)は、一晩で 0.2% 上昇し 98.20 となりましたが、2026 年 5 月に就任予定の新しい FRB 議長は、現職(ジェローム・パウエル氏)よりもハト派である可能性が高いため、米国の労働市場データが GDP の予想外の上昇(2025 年第 3 四半期の GDP に見られるような)を反映し始めない限り、上昇幅は限定的であると思われます。

年末年始の休暇により、今週は取引日数が短縮され、取引も途切れがちです。そのため、経済カレンダーは閑散とした状態となっています。しかしながら、休暇シーズンによる流動性の低さから、年末の最終取引日においても価格が乱高下する可能性は残されています。  

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